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「改行が」じゃなくて「改行も」じゃないかと思う今日この頃
04.20 *Sun
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11.22 *Mon
明日は十色ですね!・・・まぁ不参加なのですががが(´・ω・`)
寒い季節ですがいかがお過ごしでしょうか、ばっちり風邪をひきました華月です。どうやら下の日記で思いっきり酔って暴走したのは風邪ひいてるのに気づかずに飲みすぎたからなのではないかという気がしてきた\(^o^)/
のどいがいが関節いたーですがあしたは就活生がんばる。

そういえばメールのお返事してなくてすみませ・・・何度もお送りするのはご迷惑かと思いますのでこちらからお礼だけでも!オフも全く本当に夢物語みたいな状態なんですが、うわわわありがとうございました!

そういえば追記!
rkrn始めて一周年と携帯サイトもうすぐ一周年ありがとうありがとうをこめてリクエスト企画なんぞをやってみたいなぁと思ってます。とりあえず携帯サイトメインのお祝いなので携帯サイトで告知してみました。あ、けど、パソコンから閲覧してくださってるかたでも、なにかございましたら拍手からリクエスト、是非。
ジャンル、カップリング、rkrn以外でも今まで扱っていたものなら大丈夫です~

もう、一番最初にサイトを始めたときなんてはるか遠くに思える・・・


本日はいい夫婦の日と言うことでついったろぐ!
すいません、まったくいい夫婦の日関係ないです。
割と途中までは加筆修正しよう!ってがんばるんですが力尽きましたすいません

(食伊)

昼休みの喧騒から逃げるように部室棟に向かう。人の少ない部室棟はしんとした空気で、ざわめきの遠さにはっと息をついた。留三郎がポケットから緩慢に部室の鍵を取り出した。錠のあく音。滑り込むように部室に入って「使用中」の札をノブにかけた。すぐに鍵をしめてしまえばそこは二人の秘密基地だ。「伊作、三限は?」分かりきったことを確認してくる留三郎の魂胆は聞かなくたってわかる。薄いカーテンを引いて「わかってるくせに」と焦らすように言う。知ってるけど、一応。雄臭い笑いをこぼしながら留三郎は備え付けのソファにゆっくりとこちらの身体を押し倒す。その瞳から隠されることなく注がれる情欲の色にそっと目を閉じた。





歌うように踊るように、留三郎への恋心はそんな感じだ。鼻歌を歌いながらトーストにジャムを塗る。かじりついた、ほんのり甘酸っぱい香り。新聞を読んでいた留三郎が顔を上げた。一瞬絡まった視線、一際高く頭の中に響いた音。「なに?」はずれない視線に根負けしてそう聞くと、くすりと笑った留三郎は「ジャムがついてる」といってその長くてきれいな指をこちらの頬に這わした。





留三郎の難点と長所は一緒で、それはつまり優しいことだ。特に情事において。輪郭をなぞる指先は心を全部は溶かしてくれない。素直な僕は「ここ、気持ちいい?」なんて問に恥ずかしさは感じないけどただ、この手が他にどんな身体をなぞってきたのだろう、どんなふうになぞって、どんなふうによがったのだろう、そんなことばかりが気になってしまう。





両手で包み込んだ缶コーヒーは冷えきった両手には熱すぎた。少し持て余す熱さ。「熱い?」「留三郎に恋してるみたい」「はあ?」留三郎はとてもロマンチストなのだけど僕の台詞に対する理解力は低い。そんなちぐはぐさがおかしくて笑いをもらす。なんだよ、と不機嫌そうに聞いてきたけれど教えてあげる気はなかったから、なーんでもない、そう言って缶コーヒーを傾ける。微糖と書かれていたコーヒーはべったりと甘く、火傷しそうなくらい熱かった。





曇った窓ガラスに告白の言葉を書いてみる。すきだよ、冷たい指先から生まれた甘ったるい言葉。伊作は瞬きをして呆れたように「子供みたい」と笑った。だけどリアリストなくせに夢見がちな伊作は形のよい指先を動かす。きっと僕もすきと書くはずだったのだろうけど書き終える前に耐えきれずにキスをした。





油が染みすぎてくたりとへたれたポテトを摘んだ。ぽいっと口に放り込んで、咀嚼、ナプキンで軽く手を拭く。その間視線をはずさなかった留三郎に「なに」と聞く。「や、なんでもない」と誤魔化すようにお茶を飲んだ。まあ碌でもない、指先は舐めた方がえろいとか考えていたんだろうことは想像がついた。





窓の外で猫が喧嘩をしていた。けたたましい声、からんからんと鳴ったのは捨てられた空き缶を猫が蹴っ飛ばしたんだろう。ちゅっと耳元でしたのは留三郎がこちらの耳たぶに口付けた音で目が合うと「他のこと考えんなよ」と拗ねた声でいう。しかたないなとその鼻の頭にキスを落とせばそれが再開の合図だ。





夜中のコーヒーは留三郎がいれることも僕がいれることもあるのだけれど、留三郎がいれたコーヒーの方がより甘い。「留さんのいれるコーヒーは甘いね」温かいカップを両手でもって言う。だって甘いの好きだろ?と返した留三郎の台詞が余計コーヒーを甘くするってことを留三郎は知っているんだろうか。





あんまりにも寒いから鼻先までマフラーに顔を沈めた。自然、うつむき加減になる視線。そんなこちらの様子に呆れたように息を吐いた留三郎は前見てないとこけるぞ、と子供への注意みたいなことを言う。だけどそれには何も言わず、コートに包まれた暖かい右腕にしがみつく。留三郎がいるから大丈夫だ。





ぱちんと寝室の灯りをつけると布団の中身がもぞりと動いた。眩しそうに目を瞬かせた伊作は、とろんとした声でお帰りと笑った。ただいまと笑い返して伊作を避けてベッドに入ろうとすると寝返りをうって場所をあけた伊作が「布団、暖めといたから」という。ばかだな、伊作がいれば十分暖かいのに。





昔から怖いものだらけだった。夢見の悪さに目を覚ます午前二時。秒針の音だけが響く部屋の暗さに煽られる恐怖心がぞくりと蠢いた。小さな身動きに気が付いた留三郎が手を伸ばしてくれなかったら寝れない夜になっただろう。「音、しない奴買いにいこう」眠たい声で囁いたこと明日には覚えてないだろうな





「僕、たぶん留三郎のどこが好きか聞かれても答えられない気がする」緩やかなキスを交わした後、伊作の笑いながらの呟き。「俺のこと好きじゃないの?」甘えるようにその白く滑らかな首筋を舐めた。くすぐったさに伊作が笑う。「違うよ、ただどこがとかじゃなくて留三郎のことは独占したいだけ」





密やかな夜の営みが終わって部屋を満たしているのは留三郎の体温で構成された暖かな空気だ。眠ってしまうのがもったいない気がしてゆっくりと、その程よく筋肉のついた胸板に指を這わした。「早く寝ろよ」明日辛いぞ、そう言うとろとろに溶けた声の留三郎はもう、あと少しで眠りに落ちていくだろう。「明日、ちゃんとくるかな」眠ってしまえばこの時間がなかったことになってしまう気がして不安げに呟いた声に来るだろと安請け合いの返事。それからすぐに聞こえ始めた寝息に笑いを落としてそっと目を閉じた。明日がちゃんと来る保証なんてどこにもないのに、留三郎の一言で僕は信じてしまえるのだ。





虚しくなるよ、愛し合ってるのは。伊作が言った。外気から遮断されて籠もる空気。なんで、読みかけの雑誌から顔もあげずに返す。伊作のネガティブな発言は大抵本当のところとは裏返しだ。いや、本当に思っていたとしても行動がそれを裏切る。「だって限界がくるもの」今君は僕をもっとって求めるけど。「そのもっとはいつかもういいになるよ」絶対に終わりがくるんだ。予言者のように言い切る。そんなわけねぇよとは言えなかった。どんなことを言っても届かない。だから手を引いてその甲に口付けた。「だから今愛し合うんだよ」答えになってないことはわかっていたから、反論される前に口を塞いだ。





ことことと弾む音は寒い朝には欠かせないスープが温まった合図だ。二人分のお椀が用意されたキッチンで伊作は調子はずれな鼻歌。「なあ、伊作」たまらなく幸せな気持ちになって後ろから抱き締めると「月曜の朝から盛んないでよ」と辛辣な言葉。その声が笑ってしまっているから威力も半減だけど。





雨降ったら相合傘してお散歩。歌うように伊作が言った。開けたドアの向こうは冷たい雨、伊作の手には黒い大きな傘。新しいレインブーツが鼻歌に合わせてたんたんと鳴る。「行き先は?」「留三郎のつれてってくれるとこ」そんな無責任なことを言う唇に逆らえない、これが惚れた弱みだと言うのだろうか。



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(竹くく)

「竹谷はきっと優しすぎるんだよ」ため息交じりの声にそうでもねぇよと返した。兵助の指は冷たくて心地いい。「けど俺はいつでも自分のことばっかりだ」だからひとり占めしたいんだよ、兵助はそれを悪いことみたいに言うけれど俺にとってはとてもうれしい言葉だとわからないのだろうか。





うるさいくらいに騒ぐ胸の音はどこまで届くのだろう。しっかりと繋がれた右手の先の竹谷にはちゃんと届いているだろうか。「兵助?」口を開かないこちらに訝しげな声。前髪ごしにそっと窺うように視線を合わせたのは直接目を合わしたら心臓が爆発してしまうからだ、と言ったらどんな顔をするんだろう。





空にはしっかりと雲がかかっているようで月がはっきりと明るいのに星はない。雲の下を飛んでいるのか、ちかちかと光る飛行機に「流れ星には見えないな」と竹谷が笑った。「流れ星だったら何をお願いすんの?」「じゃあ、兵助と結婚できますように」じゃあってなにさと思いつつも綻ぶ顔は隠せなかった。





ゲームは片手ではやりにくい。そんなことは百も承知だろう兵助はコントローラーを持つ右腕にしっかりくっついて離れる気はないようだった。「ゲームやめるか?」そういっても首をふる兵助はなにをしたいのやら。まあ離れようと思えばできるのに、離れがたくてそうしない自分も大概なのだが。
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