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だから待ち合わせなんてやめようと言ったのだ。
待ち人来らずだなんてわかりきったことだったはずなのに、どうしてあの時頷いてしまったのか、―まぁ左門の勢いに勝てなかっただけなのだけれど。じゃあここで待っていろよ、孫兵！と言った左門は約束した時間を一刻すぎてもまだ現れない。富松ならいまごろ縄を持ってぶんぶん探しに行っているところなのだろうけれど、この場を離れると左門が来そうな気がして動くのはなんとなくためらわれた。

「まったくもう」

呆れてついたはずのため息が、その面影を思い出すだけで少し甘いものになってしまうのは気にしないことにする。にやけた頬を戻すために目を閉じる。ふ、と耳を澄ました先に聞きなれた足音がこちらに向かってくるのがわかったからそっと目を閉じてその足音が近づいてくるのを待つ。それに比例するように心臓の音も大きくなっていくだなんて、もうどうしようもないことなのだけれど！


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prismatic color/164

ちょうど孫さもにはまり始めたくらいに聞いて「うおおおお」ってなった曲です。164さんが好きすぎてどうしたらいいのかわからない＼(^o^)／
結構いろんな方がボカロ語りをしていたのでにやにやして見てました。

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「左門！」

珍しく大きな声と一緒にぎゅ、と後ろから抱き締められた。だれか、なんて声だけでわかる。ゆっくりと伝わってくる体温に「どうしたんだ、孫兵」と前を向いたまま聞いた。なんでもないよ、と孫兵が言うけれど孫兵はこちらが迷子にでもなっていない限りあんなに大きな声は出さないからきっとなにかがあったのだろう。

「さもん」

もう一度孫兵に呼ばれたから、なんだ？と答える。ゆっくりと耳元で孫兵が、いつまで一緒にいられるんだろうなんて弱気なことを言うから十年先も一緒だと言った。十年だけ？と言うから十年先の十年先もずっと一緒だ、と笑ってやった。


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プラチナ/10日P

のU-skePアレンジを延々と聞いて書いたよっていうそれだけの話。
もっと評価されろ！

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留三郎のつくため息はいつだって甘い。そう言うとじゃあもっと苦々しく吐いてやろうか、と笑われた。無理なくせに、と留三郎のために入れたコーヒーを机の上に置きながら言う。なんで無理なんだよ、留三郎はまだ笑っている。だって留さんは僕のことが好きだから、もう甘いため息以外は付けないでしょと言いながら隣に座るとため息で甘く湿った唇が頬に優しく触れた。


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こういう食伊もとても好きです。
けどシリアスなのも好き。