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まだ子供なのだから、と先生が言った。優しいけど、ずるい拒絶の言葉だ。先生はいつだってそうだった。勘右衛門はまだ子供なのだから。そう言って頭を撫でる。口づけも、ましてやそれ以上だなんて起こりそうな気配は影も形もない逢瀬。―けれど、それでもいいや、と思う。先生が自分のことを子供だと思うのだったらそれを存分に活用してやらなきゃな、と思う。だから―

「勘？」

こてん、と勢いよく胡坐をかいた先生の膝に頭をのっけてにっこりと笑ってみせると、先生は困ったような声でこちらの名前を呼んだ。ずりずり、と自分の居心地のいい場所を探して動く。先生がこちらのことを子供だというのならば、それでもいい。それを使って十分甘えてやればいいのだから。

「まだ、子供なんですよね？」

だから甘えさせてください。そう言葉を紡ぐ。一瞬言葉を見失った先生はいつもの怒鳴り声の威勢のよさはどこへやら、ばかもん、と呆れたようなため息とともに吐き出した。


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理性で恋ごころを制する先生と、そんな先生の心も全部利用してせまってみる木下先生大好きな勘ちゃん。勘ちゃんは5年生の中で一番おせおせに恋ごころを出せる子。
三郎と雷蔵はお互いに遠慮しているのであまりおせおせはできない。竹谷は久々知の負担になるようなことは絶対にしない。久々知はあんまりにも竹谷が優しすぎるのでうわああああってなって押し倒してひとりで慌てたりする子。
という五年生妄想です。だれか私と五年生妄想について語り合ってくださ・・・い！そんな優しい方を募集中です。こういうときにスカイプって便利なんだろうな・・・うううできなくても悔しくなんかないもん！

上の話とは全く関係ないのですが健音テイの「13km」は個人的に木勘です。

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「なんなんですか」

呆れたような声音で言ってやる。うーん、なんだろうね、と笑ったその人はどうやらこちらの声の様子だなんて気にはならないようで、背中側から回してきた腕をさらにぎゅーっと強めた。

「仕事の邪魔なんですが」

跳ね上がる心拍数をごまかすように冷たく言う。とんとん、と書類をそろえるだなんてもったいつけた動作をつけて。こちらのことなんてすべてお見通しだろうに嘘つき、と言わなかったその人は、それでもふっとこちらの耳元で笑った。


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う、うしろからぎゅー・・・！

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　徐々に鋭さを増してきた日の光がまぶたを叩くからそっと目を開ける。思っていたよりも、まぶしい光にぱちぱちと瞬きをしていると、ふ、と影が落ちてきて、そうして口が「お、は、よ、う」と動いた。ふわふわと結われていない髪の毛がその方の上で揺れて、その光景になぜだかどうしようもなく幸せだ、と思ってにっこりと笑っておはようと口だけを動かして返した。

「今日も、」

　光の中、静かにその声が耳を撫でた。今日も？聞き返す。そっと手を伸ばして光に埋もれるその輪郭に触れる。そぉっとあごのラインをなぞるとくすぐったそうに笑って、笑って、笑って、その笑いが伝染してきたのか勝手に頬が緩んでいくのが自分でもよくわかった。

「雷蔵の顔を最初に見れた」

　そんなことを言うから、なにそれ？と頬を緩めたまま聞く。三郎の手がこちらの輪郭に触れて、その優しさにひとしきり浸ったあと、「まさか寝顔まで真似る気なの？」と言葉を続けた。こちらのその言葉にきょとん、と首をかしげた同じ顔をしたその人は、まさか、雷蔵の表情は雷蔵だけのものだろう、なんていう。あまりにも優しい顔で言われるからなにそれ、と繰り返した言葉はなんとなく情けないものになってしまった。


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あさめよし＝朝一番に縁起のいいものを見ること