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鉢雷＊「てかげんなんていらない」
はちふわ企画さまに参加させていただきますー
あいかわらずネガティブ三郎ですみません。いつか明るくて初々しい鉢雷を書くのが夢です。というかみみ/すまをみてこれ鉢雷じゃねぇの、って妹と盛り上がっただなんてことはここだけの秘密です。

図書館のエンジェル雷蔵をこっそりとストーキングする三郎。
あれこれ鉢雷だよ！ってなるどうしようもない脳みそですいません。


以下雨の日竹くく。
竹谷は絶対に傘をささずに濡れたい気分の日がある、という妄想。
それにしてもなれそめとはじめてが読みたい。

＊


濡れた濡れた、と障子をがらりと開ける音とともに聞こえた聞き知った声に振り返る。障子の向こうは白く霞む程の雨で、部屋に入る手前、少し濡れた縁側をさらに濡らすように、ばしばしと犬みたいに頭を振って水滴を飛ばす竹谷に眉をひそめた。

「はっちゃん、傘ささなかったの？」

ざあざあというひどい雨音が障子の向こうから、屋根の上から聞こえてくる。朝は小降りだったとはいえ降ってはいたから忘れたわけでもないと思うのだけれど。
竹谷は濡れた髪の間からこちらを見た。ぽつり、伝った滴が床をはねる。タカ丸さんがみたら怒るな、なんて見当違いのことを思ったのは、けして、けして見惚れてしまった自分をごまかすためなんかじゃないのだ。