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「―鉢屋？」

見慣れた後ろ頭を見つけたからそう声をかける。すぐには振り向かないから、あれ、雷蔵だったかなと思って、「あ」と言い直そうとした瞬間にため息をつかれた。あぁやっぱり鉢屋だ。
後ろ姿まで完璧なはずなのにどうしてわかるんだい、と不機嫌そうに振り返ったそいつにえ、雰囲気かな、同じ委員会でずっといればわかるようになるよと返す。そうするとさらに不機嫌そうな顔をしたからつい笑ってしまった。あぁもう、ばかだなぁ。

「鉢屋だって、もし雷蔵とそっくり同じ人がいても雷蔵に気づけるだろう？」

あれだけ一緒にいれば、と付け足したのは自分の気持ちにきちんと蓋をするためだ。そう、あれだけ一緒にいればどちらがどちらかなんて間違えなくなる、と思う。それが自分が持っている鉢屋に対する特別な気持ちのせいだなんて、気が付いていないふりをしなければいけないのだ。だって、鉢屋には―・・・。

「そもそも雷蔵とそっくり同じやつなんていたら八つ裂きにしてるところだ」

もちろん私を除いてな、と楽しそうに笑う鉢屋を横目につきかけたため息を飲みこむ。鉢屋には、そうやって執着心をあらわにする相手が、きちんといるのだ。そんな風にこれだけ思われてる雷蔵に自分はきっと一生、勝てない。

お、雷蔵だと鉢屋が小さくつぶやく。その声に目をやると渡り廊下の向こう側、近いとは言えない位置に雷蔵が確かにいた。ほら、君だってそうやって簡単に雷蔵を見つけられるのに、どうして僕が君を見つけられる理由に気がついてくれないんだろう、だなんて思ってはいけないことなのだ、きっと。


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鉢雷前提で勘ちゃん片想いたまらん。

47巻を読んでからというもの勘→鉢→←雷妄想が止まりません。
勘ちゃんと雷蔵はお互いに誰が好きかなんてわかってるから二人ともきっと譲り合うというか、アタックはしないというか。鉢屋は雷蔵しかみえてないので雷蔵にべたべたします。それが嬉しいんだけど勘ちゃんのことを思うとなんとなく心苦しい雷蔵。最終的には勘ちゃん告白→びっくり鉢屋→勘ちゃんとケンカする雷蔵→くっつく鉢雷？フルバのきょんと透と楽羅とか銀河町のミケとクロとサトみたいな。
いつか雷蔵も鉢屋のこと大好きなんだよーって話が書きたい！むしろ読みたい！
にんたまはいちゃこららぶらぶーもおいしいんですが、片想い関係を作り始めると楽しくてもう妄想だけでお腹いっぱいになれるところが素敵だと思います。
とりあえずさも→まごへ→竹谷→←くく←タカで最終的に孫さも竹くくで落ち着くとか、食伊を巻き込んで延々片想い関係とかおいしいです。あと（ちょ）こへ←滝←次←作とかね！（ちょ）こへ←滝はこへの長次に対する信頼？みたいなものに勝てないなぁと思ってずっと見てる滝とか。もん←みきも好きです。4年生片想いおいしいですじゅるじゅる。

うわあああ自分気持ち悪すぎる・・・＾ｐ＾

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目を閉じる。すでに大部分がなりを潜めた春の太陽が残す淡い光が眼の奥にちらついた。ブルリと身震いをしたのは冷たくなってきた空気のせいでないことくらいちゃんとわかっていた―怖い、のだろうか。自分自身の、この手が。そっと目を開いて自分の固く閉じた両の手を見る。先ほどまで感じていた手のひらの熱さも、むせかえるような血の匂いももうどこにも残っていないのにまだどこかに残っている気がした。
覚悟が足りないのだ、と言われている気がした。
ためいき、もう一度眼をつぶって、まぶたの裏に今はここにいてはくれない大好きな人の姿を思い浮かべる。左門も―いまごろ足りない覚悟を悔いているのだろうか。自分たちの歩もうとしている道が明るくはならないことに気づいてしまったのだろうか。それとも―それとも左門は左門だから、いつもの笑顔ですべて吹き飛ぶくらい笑っているのだろうか。笑っていてほしい、と思った。


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ぜんぶ吹き飛ぶくらい、笑っていて欲しいよ(確かに恋だった)



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拍手お返事。

うみさま＞
はははははじめましていつもこっそりのぞかせていただいております華月と申します、こちらからご挨拶に行かねばと思いながらもなかなか行けずに申し訳ありません。リンク、メッセージありがとうございました！リンク切れの件はちょっと忙しかったのもあって気づいておらずでしたので気にしないでくださいね；わざわざお手数をおかけしてすみません・・・！
うみさまの書かれる文章は言葉一つ一つが綺麗で、いつもほわーと読ませていただいております。これからもこっそりと覗かせていただきたいと思います。本当にありがとうございました！


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コメントお返事。

ueさま＞
バトンコメントありがとうございました！どうしようもない家族ですいませんｗ血は争えないってこういう家族に使うんだなと日々実感しております・・・笑
あと動揺させてしまってすみませんｗ脳内は大抵こんな感じですかわいらしさのかけらもない奴です＼(^o^)／
これからもよろしくお願いいたしますー！


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勝手にメッセージ。

いぬやまさま＞
バトンに答えてくださってありがとうございました・・・！
相互云々でびっくりして三度見してしまいました・・・ｗ
いやあのもう、ありがとうございます！むしろ私をもらってくｄ・・・違う、私になにか書かせてくださいとかなんとか。ご迷惑でなければですが。
いぬやまさまの書かれる浜田がめちゃんこ好みでいつもにやにやさせてもらってます。
こちらこそこれからも仲良くしていただけるとありがたいです！

波穂さん＞
お忙しいときにバトン答えていただいてありがとうございますー
柔らか銀行少数派じゃないですよね・・・！！タダ友ですよね！
あとB型仲間が多くてびっくりしてますｗｗｗ
これからもこっそり応援してますよー！

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春先なのにひどく冷える。締め切った障子の向こうからはしとしとと雨が降り注ぐ音がしていて、だから仕方なくまた布団にもぐりなおすことにする。―この寒さだとせっかく目覚めたいきものたちも戸惑って困ってしまうかもしれないな、と思って憂鬱になった。
ふ、と遠くから近づいてくる足音が聞こえてきた。よく知った足音だ。とてとてと近づいてきて迷わずこちらの部屋の障子の前にとまる。

「ま、ご、へーっ！！！！！」

もう朝だぞ、起きろっ！と元気のいい声と身体が飛び込んできた。
―寝たふりをしてもっとその声を聞こうだなんて浅ましい考えかもしれないけれど、左門が好きだからきっとしょうがないのだ。