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「子供が出来たの」

そう、伊作が嬉しそうに告げる。その時自分がどんな顔をしていたのか、記憶にない。おめでとう、と若干固い声が自分の口から零れ落ちたけれど浮かれている伊作には気づかれなかったらしい。おめでとうなんて他人事みたいだ、とそれでもやはり嬉しそうな顔で言われた。

どうしたらいいのだろう、自分は深いもの思いに沈む。隣では伊作が楽しそうにまだ見ぬ赤ん坊に着せる服を作っている。異国で出会ったこの少女は、今こちらがどのような状況にあるかだなんて理解はしていないだろう。国に帰るためには彼女を捨てなければならない。自分にははたしてそんなことができるのだろうか。彼女に出会ってからのしあわせな優しい時間を思い起こしてかぶりを振る。どうかしたの？と伊作が聞いてきたから何でもないよと返した。
帰国を勧める友人の声が耳によみがえる。―どうしたらいいのだろう、本当に。


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なんちゃって舞姫パロ。
高校の頃読んだときは「豊太郎きぃー！！！！ていうか豊太郎と相沢の仲ってあやしくね？」と思って読んでいたんですが、今読み返して見ると豊太郎もいろいろあるんだろうなぁと思ってなんだか悲しくなりました。
あ、けど未だに相沢の豊太郎に対する執着は気になって仕方ありません。一人称を原文に引っ張られて「余」にしたくなるんですが「余は」とか言っちゃう留三郎はちょっと想像つかなかったのでやめました。
むむむ・・・もう少しねらないと書けないなぁ。

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こんなに暑いと溶けてしまうかもしれないな、と三郎が言った。すぐ近くでしゃべられたせいで、熱をもった言葉は耳元をくすぐって直接頭に響いた。溶けるの？笑いながら答えた言葉もきっと、今自分がされたように三郎の頭を揺らしているのだろうか。そんなことを思う。まだ夏には早いと思っていたのはつい先日の話なのに、いつの間にか湯につかるのすら苦痛になるくらいの暑さが毎日押し寄せるようになっている。のどかに鳴く虫たちは温度を上げるだけで、たまに吹く風だってほとんど用をなさなかった。何をしなくても汗をかく、つまり夏が訪れたのだ。

「暑いなら離れればいいのに」

素肌を密着させながらそんなことを言ってみる。自分から離れる気はないから三郎の方に視線をやる。二人分の汗の匂い、肌にあたる吐息、近すぎる視線に心臓も熱を持ち始めるようだった。三郎はこちらの問いにいっそ溶けてしまおうか、と言った。溶けるの？聞き返す。だって溶けてどろどろになってしまえば私も雷蔵も一緒になれるだろう、という。
ばかだなぁ、これ以上そっくりになってどうしようっていうのさ、笑ってみせる。三郎が言いたいのがけしてそれだけだなんてことは思ってもいないけれど、それ以上には気がつかないふりをして、きっと同じように熱を持っているだろうその心臓の上をそっと人差し指で触れた。


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とにかく今日は暑かったって話です。


拍手お礼をかくときとかに特にそうなんですが、皆さん一体なに目的でこんなごっちゃにサイトに来ているんだろうなぁとふと思うときがあります。一応お礼なのにお礼になってなかったら本当にすいません！ごっちゃにですいません！これからも好き勝手に書きなぐっていると思うので思い出したときにでもお願いいたします・・・！
好きだから書く、を忘れちゃいけねぇな、うん。

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片想いだなんて、負けだろと作兵衛は不機嫌そうに言った。ぐるぐる、作兵衛の指はその辺で落ちていた枝を掴んで、地面をえぐっている。ぐるぐる、ぐるぐる。それはまるで作兵衛の気持ちを表しているみたいで、ぐるぐるぐる、見ていて目が回りそうだった。作兵衛はきっともう目が回っているんだろうな、と思う。
私はその円から目を離して、すでに暮れかけた空を見た。片想いは負けだ、と作兵衛は言うけれど、それを言うのなら作兵衛は勝ちのはずだろうに、と思ったけれど口には出さない。代わりに「好きに勝ち負けなんてあるのか」という。自分の大切な人を思い浮かべながら。
ぐるぐる、ぽきん。重圧に耐えられなくなった枝が折れて、作兵衛がこちらを見た。同室の作兵衛と、そうして作兵衛となんともいえない関係に陥っている三之助がケンカをすることなんて珍しくはないのであえて理由なんて聞く気もないけれど、―というか聞いたって自分には理解できないので聞かないだけだけれど―、こちらを見た作兵衛はぱくぱくと口を動かしてそれから少しさみしそうに笑う。お前にはないかもなーなんて言うからそうだな！と返す。そうだ、片想いかもしれないけれど、かなわないかもしれないけれど、その人が笑うと楽しいから、きっとそれは負けなんかじゃないだろうな、と思うのだ。


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星は歌う、8巻のサクと聖の会話があんまりにも好きすぎたので。
さくべは気がついたら自分の方が好きになってて、だけど最近三之助はこっちを向いてくれなくて悩んでる。左門は気が付いていないけれど孫兵はだいぶ左門に絆されているよね！っていう裏話があるんですが文章力／(^o^)＼





たまに文章を書いて発表していることがとてつもなく辛くなったりもするのだけれど、きっと自分は離れられないだろうな、と思います。なにか一つ、誰かに見てもらえる場所がなきゃきっとやっていけないんだろうなぁと。まぁみてもらえてるかどうかってのはわかんないんですけどね；ネット上だけで活動しているとそれだけ誰かと触れ合う機会って少ないわけで、なかなか自分の話をどれだけ好いてもらえてるのかってはかるの難しいですよね。かなり自己満足の部分が多いものだけれど、それでも誰かに見てもらうものだからそういうことも考えてしまうわけで。ただ自分があんまり人さまのサイトで拍手にメッセージ残したりしないのでなんともいえないのですが；少しでもおもしろいとかきゅん！ってしてくれたらいいなぁという妄想。
最近講義で失語症の症例を見たりしたのですがきっと私はあんなふうになったら生きていけないと思う。それだけ私は言葉に依存しているんだなぁとしみじみ感じました。まだまだ至らないところもたくさんありますがこれからも精進します！